自宅の包丁を研ぐ為に数年前に “片岡製作所” が販売している包丁とぎ器 “ウォーターシャープⅢ M151” を購入しました。
長年使ってみておもうところもありますが、手軽に包丁が研げるので重宝しています。
この記事では “ウォーターシャープⅢ M151” を数年使い続けて感じたことをレビュー記事としてまとめています。
包丁とぎ器 “ウォーターシャープⅢ M151” とは
“片岡製作所” が販売している包丁とぎ器です。

本体は樹脂製で、砥石はセラミック製です。
とぎ器本体に持ち手があるので研ぐ際にも安定感があります。
本体に水を入れて、色の付いた砥石を順に水色(荒砥石)→白色(中砥石)→ピンク色(仕上げ砥石)と使うことで簡単に包丁を研ぐことが出来る商品です。
本体内に水を入れるスペースがあるので、場所も汚さず簡単に研ぐことが出来ます。
“ウォーターシャープⅢ M151” はどんな人にお勧めの商品か
この商品はとにかく簡単に包丁を研げるのがセールスポイントです。
包丁を砥石で研ぐ場合はある程度の経験と知識が必要ですが、この商品は商品に包丁をセットしてスライドするだけです。
知識や経験が無くても誰にでも包丁を研ぐことが出来ます。
ご家庭に包丁を研げる方がいる場合や、業者に研ぎに出している方にはあまり必要ないかもしれません。
料理を良くする一人暮らしの方や、ご家族に包丁が研げる方がいないご家庭にこそおすすめの商品です。
“ウォーターシャープⅢ M151” を購入する時の注意点
“ウォーターシャープⅢ M151” は “金属製” の包丁用の商品です。
セラミックの包丁には使用出来ません。
本体の上部に付いている透明なカバーにある “溝” に包丁を差し込んで、砥石に対してスライドする様に研ぐ商品なので、溝に挟まらない厚さの刃物は両刃でも研ぐことが出来ません。
また、両刃用なので “片刃” の包丁にも使用出来ません。
その為、”出刃包丁”、 “刺身包丁” などの片刃の包丁は研ぐことが出来ません。
スライド出来ない波形の刃の “パン切り包丁” などの特殊な形状の包丁も研ぐことは出来ません。
家庭でよく使われているステンレス包丁を研ぐのに適した商品なので、特殊な包丁を研ぎたい方にはおすすめできません。
長年使用して感じた使用時の “コツ”
“ウォーターシャープⅢ M151″ を長年使用して感じたのは、”とにかく力を入れずに軽く当てて研ぐ” です。
購入当初は少し力を入れてゴリゴリと音を立てながらスライドさせていましたが、早く研げる代わりに切れ味が落ちるのも早く感じました。
試行錯誤しながら使い続けて、研ぐ時に力を入れずに、各色の砥石で丁寧に研ぐことで切れ味が長持ちする様になりました。
シャープナーに包丁をセットしたら、本当に力を入れず、砥石に包丁を軽く当てるだけでスライドします。
ひとつひとつの砥石で力を入れずに丁寧に研ぐので、研ぐのに時間はかかりますが、力を入れて短時間で手入れした時に比べて刃が長持ちする印象です。
購入当初は1週間ほどで切れ味が悪くなってしまいましたが、力を入れない研ぎ方に変えてひと3週間1回ぐらいの頻度で研ぐ様になりました。
使用される場合、現在使用しているけどすぐに切れ味が落ちてしまう方は、是非力を入れずに研いでみてください。
“ウォーターシャープⅢ M151” を使用して感じた “良い点”
① 素人でも簡単に研ぐことが出来る
砥石で研ぐ場合は刃を当てる角度を間違うと包丁は全然研げないばかりか、素人ではどうにもならない状態になってしまうこともあります。
しかし、”ウォーターシャープⅢ M151″ は本体カバーの溝に包丁を差し込んでスライドするだけで包丁を研ぐことが出来るので使う人を選ばないのが気に入っています。
本体上部の透明カバーには若干見づらいですが研ぐ順番も書いてあります。
順番通りに包丁をスライドさせていくだけで研げるのでとっても簡単です。
試しに母に貸して使ってみてもらいましたが問題なく研げて喜んでいました。
② 手軽で準備の手間がいらない
砥石で研ぐ場合は砥石に水を吸わせて、砥石をセットして…と準備に手間がかかります。
研いでいる最中も研いだ水が出るので汚れても大丈夫な場所で作業しないと大変なことになってしまいます。
その点、”ウォーターシャープⅢ M151″ は本体に水を入れて包丁をスライドさせるだけなので準備の手間もほとんどなく、場所も選びません。
うちには “ウォーターシャープⅢ M151” で研げるステンレス包丁が5本あるので一度に全部研いで、順番に1本ずつ使用しています。
5本目の包丁の切れ味が悪くなったところで5本まとめて手入れするという使い方をしています。
5本を砥石で研ぐのは手間がかかりますが、”ウォーターシャープⅢ M151″ だと場所を選ばず、イスに座りながらテーブルで作業できるので気に入っています。
“ウォーターシャープⅢ M151” を使用して感じた “残念な点”
① すごく切れる様になる訳ではない
たいした手間もかからず、簡単に研げて気に入っていますが、切れ味が劇的に良くなる訳ではありません。
よくテレビの通販番組であるような熟れたトマトがスパスパ切れる!のような状態にはなりません。
やはりちゃんとした “砥石” で研いだ時とは切れ味が違います。
しかし、”コツ” の項目でも書きましたが、力を入れずに丁寧に研ぐとだいぶ満足できる切れ味になります。
切れ味に関しては、普段どんな状態の包丁を使っているかで感じ方が違うので一概には言えませんが、切れ味が劇的に良くなるのを期待して購入すると若干期待はずれの結果になるかもしれません。
② 切れ味が長持ちしない
一時的に切れ味は回復しますが、やはり簡易的な研ぎなので切れ味はあまり長持ちしません。
この点も切れ味同様に、ちゃんとした “砥石” で研いだ時とは違います。
簡単に研げる代わりに頻繁に手入れが必要というイメージです。
短時間でぱぱっと手入れした時はすぐに切れ味が落ち、力を入れずに丁寧に研いだ時は切れ味を若干長持ちさせることが出来ました。
ささっと研いで長期間切れ味をキープできる訳ではないのでその点もご注意ください。
③ 使用後の手入れが若干面倒
本体に貯めた水に研ぎカスが落ちるのでまわりは汚れずに済みます。
その代わり、使用後には本体の内部が汚れるのと、本体の水分が乾かないと仕舞えないのが若干面倒です。
大した手間では無いのですが、使用前の準備の手間がほとんどかからないことで余計に面倒に感じてしまいました。
④ 持ち手の塗装が劣化する
ラバー状の塗装が施されていて、長く使っていると加水分解で持ち手の塗装が溶け出してネバネバしてきました。
加水分解は仕方が無いのですが、握る持ち手の部分がベトベトするのは良くありません。
滑り止めを兼ねているのかもしれませんが、無塗装でも良いのでは?とおもってしまいました。
まとめ
“良い点” と “残念な点” を上げていたら “デメリット” の方が多くなってしまいましたが、気に入っている商品です。
購入から5年以上経った今も現役で使用しています。
“研ぐ時に力を入れない” というコツがわかるまで “切れ味” “切れ味の保ち” に不満がありましたが、コツがわかった今はその点においては不満はありません。
定期的に研ぐ必要はありますが、研ぐ作業は非常に簡単なので包丁を研ぐのが苦手な人にはお勧めの商品です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。 にわけもの