【終活】”祖父母の家”の片付けに失敗した原因と反省点

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2022年11月2日に “実家の片付け” というワードがツイッターのトレンドに出てきました。

どうやらその日の “あさイチ” で “実家の片付け” を取り上げていたそうで、ツイッターには実際に実家の片付けをしたときの苦労のつぶやきが沢山ありました。

実は我が家も20年近く前に祖父母を亡くし、母の実家が荷物だらけのまま放置されていた時期がありました。

結果としてその大量の荷物はボクが片付け、今は祖父母の思い出の品とボクの荷物の置き場になっています。

“実家の片付け” のツイートを見て、実家の片付けで苦労されている方の苦労話を読んでいるうちに当時の記憶がよみがえり、ボクが終活を強く意識するきっかけにもなっていた事にも気がつきました。

この記事では祖父母の生前に家の片付けをしようとして失敗した “原因” と “今だから気がついた反省点” についてまとめてみることにしました。

この記事が少しでも “これから実家やおじいちゃんおばあちゃんの家の片付けをする人” の参考になれば幸いです。

祖父母が元気だった時に片付けをしようとして揉めた話

祖父母の家(母の実家)は当時住んでいた家からクルマで20分ぐらいの距離にあり、毎週末のように顔を出していました。

当時は祖父も祖母も元気でしたが、もう80代だったので家の掃除や片付けをする体力も気力も無く、家の中はモノであふれていました。

家の中でも使っていない部屋もあり、そんな部屋は何年も荷物を詰め込んだまま放置されていて、モノだけでなく大量の “ホコリ” が詰まっていました。

パッとみただけでも “古くなった家電” や、”もう使わないモノ”、”着なくなった服” や “どう考えても必要ないビニール袋の束” や “粗品” など不要とおもうモノが沢山あって、母は片付けをはじめることにしました。

当時ボクは中学生で、”超おじいちゃん子” だったので母の手伝い要員も兼ねて祖父母の家についていっていました。

いざ片付けをはじめると、ばあちゃんは「それはいる」「まだ使う」「勝手に捨てないで」ばかりで全く片付けが進みません。

しかたが無いので “ひとつひとつ” ばあちゃんに聞いて、「捨てても良い」というモノだけ捨てていきましたが、なにせ荷物の量が凄まじく、一日作業してもパッと見ただけでは変化がわからないぐらいしか片付きませんでした。

はじめはちょっとずつしか進まない片付けにも我慢していた母でしたが、日に日にばあちゃんと口論することが多くなり、ばあちゃんも完全にヘソを曲げてしまってついに片付けが中断してしまいました。

怒っているばあちゃんと母を見てじいちゃんは困ったような笑顔で「ごめんな、ごめんな」とボクに言っていて、すごく切なくなったのを覚えています。

じいちゃんからしたら家を片付けてくれようとしている娘と孫の気持ちもうれしいし、ばあちゃんの気持ちも尊重したいから板挟みの状態で辛かったとおもいます。

ばあちゃんの機嫌が悪いとじいちゃんがかわいそうなので、いったん祖父母の家の片付けは中止になりました。

それからも期間を置きながらたまに片付けをしようとはしましたが、ばあちゃんの機嫌が悪くなるハードルはどんどん下がっていってしまったので片付けは完全にとまり、母は日々のご飯や掃除の手伝いを続けていました。

片付けで揉めた原因①:祖母の認知症がはじまっていた

生活が困難なほどではありませんでしたが、ばあちゃんに “認知症” の初期症状が出ていると診断を受けていました。

当時は “認知症” が片付けをする上で問題になるとは母も知らず、ボクも大人になってから知りましたが、認知症の症状には “自分のモノに対する執着が強くなる傾向がある” そうです。

その為、ボクや母からしたらあきらかに不要におもえるものでも、ばあちゃんからしたら “自分の大事なもの” を捨てられてしまうと感じていたのかもしれません。

モノに対する執着が強くなっている状態で「いらないモノを捨てよう」と言われても、ばあちゃんからしたら必要だからとっておいていると考えている訳で、それを急かされたり、勝手にゴミ袋に入れられたらそれは怒りもするし、片付けもしたくなくなるだろうな、と今になってようやくわかりました。

ボクの知り合いにも母親が認知症になってしまった人がいて、自分の持ち物(特にお金関係)への執着が非常に強くなって、身内に対しても警戒してくるから困ると話してくれました。

親や祖父母に認知症の症状が出始めている場合は、実家の片付けは更に難しくなる可能性が高く、その結果喧嘩に発展してしまう場合もあることを今更ながら感じています。

片付けで揉めた原因①に対する対処法と反省点

これに関してはいま考えても答えが見つかりません。

“認知症” と診断された時点で片付けのハードルが高くなってしまう可能性がありますが、認知症と言っても症状には個人差があるはずです。

たまたまボクのばあちゃんはや知り合いの母親は、モノに対する執着が強くなってしまっていたので特に大変でしたが、誰もがそうなる訳ではないとおもいます。

ただ、執着が強くなるという症状が出てからの片付けは確実に難しさが増すとおもいます。

今にしておもう事は「認知症になる前にもっと早くはじめていれば…」ですが、当時の母は仕事と家の家事に加えて祖父母の様子も見に行かなくてはならず、片付けをしようとしただけでも立派です。

病気が原因の可能性が高く、当時は知らなかったのでどうにもならない問題ですが、その点をもう少し理解していれば、ばあちゃんを怒らせずにもう少し上手くできたかもなとおもいました。

片付けで揉めた原因②:祖母に対する甘えがあったかも

“自分の親だから” と言う甘えからか、母の”ばあちゃんに対する言葉遣い” や “ばあちゃんに対する配慮” が足りなくなっていたかもしれないと感じています。

親しいから出てしまった「こんなのいらないでしょ?」や「とっておいてどうするの?」という言葉やその時の態度はばあちゃんにしてみたら少しバカにされているように見えたかもしれません。

その結果ばあちゃんも腹を立てて、頑に “捨てない” という行動をとって口論はエスカレートしていったように感じます。

言葉や態度だけでなく、母がゴミだと判断したものをどんどん捨てていくという行動も “身内のものだから” という気持ちから遠慮が無くなっていたかもしれません。

もちろん、母が酷い言葉や態度、行動をとった訳ではありませんし、ボクもいまなら同じような行動をするとおもいますが、”両親だからこれぐらい許してくれる” という甘えはあったのかもしれません

片付けで揉めた原因②に対する対処法と反省点

いくら親でも、その人が必要だとおもっているものを「いらないよね?」と捨てられてしまったら良い気分ではありません。

他人に対するような態度や敬語は必要ないとおもいますが、いきなり「片付けるから」と作業をはじめられても、ばあちゃんの都合やタイミングもあります。

突然始められた片付けは、子や孫からしたら家を片付けてあげようと言う “善意” でも、ばあちゃんからしたら自分のものを勝手に捨てようとする “お節介” でしかなかったのかもしれません。

こんな事を考えると何もしてあげられなくなってしまいますが、もう少し “片付けたい理由の説明” や “本人の意思の確認” などを丁寧にやってから、片付けをはじめるべきだったかもなと感じています。

片付けで揉めた原因③:娘の意見を聞く気が無かった

母のばあちゃんに対する甘えがあったと同時に、ばあちゃんにも娘の意見を聞く気が無かったのかもと感じています。

当時を思い返してみると、ばあちゃんは少し頑固で、母の意見を聞かない事がありました。

今回の “実家の片付け” のツイートの中にも「いつまでも子供扱いしているから意見を聞かない」というものを目にしました。

この呟きを見た時に当時のばあちゃんの態度はまさにこれだったのかも、とおもいました。

もしかしたら認知症の症状でそうなっていたかもしれませんが、ばあちゃんにしてみれば母はいつまでも娘で、子供の言う事よりも自分の意見の方が正しいという考えがあったかもしれません。

確かめようが無い事ですが、これも片付けの時に揉めた原因のひとつだと感じています。

片付けで揉めた原因③に対する対処法と反省点

そのツイートには第三者の介入があった方が話がスムーズに進むとありました。

確かに友達との世間話で友達から「娘に手伝ってもらって片付けをはじめた」と聞いたらもっとスムーズに片付けが進んでいた可能性があります。

身内から言われるよりも親しい他人から言われた方が素直に受け入れられるといった体験はボクにもあります。

当時はその発想は全くありませんでしたが、今にしておもえば、ばあちゃんの友達に協力してもらって「家の余分なものを片付けたい」という気持ちを持ってもらってから作業をはじめることができたら良かったなと感じています。

生前でも、亡くなった後でも”実家の片付け”は結局大変

祖父母の家の片付けを諦めてから数年後にばあちゃんは天国に行き、葬儀後に遺品整理をはじめようとしたタイミングで今度はじいちゃんが体調を崩してしまいました。

その為、介護や入院のお世話が忙しくなって、祖父母の家を片付けるタイミングは完全に無くなっていました。

ばあちゃんが亡くなった時は “葬儀” や “手続き”、”じいちゃんの今後” などを考えて気を張っていた母ですが、半年ほどで今度はじいちゃんが天国に行ってしまった事で、燃え尽きてしまって片付けができる状態ではなくなってしまいました。

“写真” や “仏壇” など大事なものはすぐに移しましたが、祖父母の家には整理されない遺品に加えて不要になったものが置かれたまましばらく放置されました。

祖父母の家が大好きで、そこを遊び場兼仕事場として使いたかったボクが片付けをしましたが、結果として孫のボクが掃除をした事でスムーズに掃除を終える事ができました。

祖父母の家を片付けた時の事はまた別の記事に書きたいとおもっていますが、とにかく高齢になった親の家(実家)の片付けは “生前” でも “亡くなった後” でも大変だと言う事がわかった経験でした。

高齢でも親が元気なうちは “片付け” 自体に取りかかるのに苦労し、親が亡くなってしまった後は “片付けをする気力” がでない事があるからです。

やはり、親自身が自発的に “終活” をはじめて、自発的に片付けをしてもらうのが一番スムーズで、気分よく作業が進む方法だとおもいます。

この経験が、30代のボクが “終活” を強く意識するきっかけになっていたようです。

まとめ

ばあちゃんと母が実家の片付けで揉めていたのは20年近く前ですが今でも当時の様子は鮮明に覚えています。

ボクは当時中学生で、ばあちゃんがモノを捨てることをどうして嫌がるのかがわからず、どうしてそんなに母に対して怒っているのかがわからなかったので印象に残っているようです。

その為、今回トレンドになった “実家の片付け” についてのツイートを読んでいても共感できる点が沢山ありました。

我が家に限った事ではなく、実家を片付けようとして親と大げんかになったという話は知り合いやからも何度か聞いた事がありますが、やはりあるあるのようですね。

いつかはやらなくてはいけない事ですが、その結果喧嘩に発展してしまう可能性があるので避けている人も多いのかもしれません。

やる時にはきちんと話し合って、”実家を片付けたい理由” をきちんと理解してもらう事でもめる可能性は少し低くなるかもしれませんね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。  にわけもの

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