災害が起きた時にモバイル回線を運営している会社は独自の支援を行う事があります。
データ通信のパケットの上限が撤廃されたり、利用料金の支払いの延長、自治体への端末の貸し出しなど支援は様々です。
また、大手だけでなく、一部のMVNO(格安SIM)業者でも支援をおこなっている場合があります。
私が契約している格安SIMの “mineo(マイネオ)” でも、災害時には独自の災害支援が行われています。
私も昨年の台風15で被災した際にはじめてお世話になりました。
そして、今回の山口県の災害にも災害支援が発表され、それを見て、私が支援を受けたときの記憶が蘇りました。
支援を受けた側として、mineoの災害支援への取り組みはとても素晴らしと思っています。
この記事では、私がmineoを気に入っている理由の一つでもある “災害支援” についてと、実際に支援されたときの当時の体験と感想をまとめてみたいとおもいます。
mineoのおこなっている災害支援が素晴らしいと思う理由
災害支援は様々な回線業者が行っています。
ただ、災害の規模によって行われる支援は様々です。
大手キャリアの災害支援措置
私の調べた限りでは、過去の “地震” や “台風” で広範囲に被害が起きたときは大手キャリアはパケットの制限を解除する発表をした事があるようです。
これは、情報収集などにモバイル端末を利用する被災地域のユーザーへの支援として、とても素晴らしいと思います。
ただ、、局地的な災害ではパケットの制限の解除などの支援が行われないこともあるようです。
先日の山口県で起きた水害では “利用料金の支払いの延長” や “端末の修理代金の減免や免除” にとどまっているようです。
mineoの災害支援措置
大手に対して “mineo” は、災害救助法が適用された地域のユーザーには一律でパケットの付与や、”災害支援タンク” と言う名の、パケット(上限10GB)を貰えるサービスを提供しています。
大手の行っている “パケットの上限の解除” と比べると “2GB” のパケット付与やパケットの譲渡は規模が小さく感じるかもしれません。
でも、範囲や規模に関係なく “災害救助法が適用された地域” には一定の支援を行い続けています。
利用料金の延長はうれしい人もいるかもしれませんが、被災時にリアルタイムでありがたいのは通信手段の確保だと思います。
パケットの付与や上限の解除で、連絡や情報収集がし易い環境を支援してもらえる事が一番だとも思っています。
なので、mineoの支援のスピードと、区別なく行われる支援が本当に素晴らしいと思っています。
ユーザー同士で助け合う事ができる
mineoには元々 “フリータンク” というサービスがあります。
パケットが余ったらフリータンクへ入れて、足りなくなったら引き出せる(貰える)仕組みです。
全ユーザーで一つのタンクを利用するのでパケットを譲り合っている状態になります。
その仕組みがある事で、今回の私の様に被害があわなくて済んだユーザーも、被災したユーザーを支援できます。
自分の持っているパケットをフリータンクへ提供したり、持っているチケットを譲ったりと、ほんの少しかもしれませんが人助けができる仕組みがある訳です。
ボランティアや募金など個人でできる支援はいくつかありますが、もっとハードルが低く、スマホだけでほんの少し誰かを支援できる素晴らしいものだと思います。
mineo(マイネオ)の災害支援を受けられる対象者
マイネオの災害支援は内閣府が “災害救助法” の適用を発表した被災地域に行われているようです。
災害支援が実地されるタイミングで、mineoの “スタッフブログ” で報告があります。

それとは別に、支援の対象には “【mineo】災害救助法の適用に伴う支援のお知らせ” というメールが届きます。

そのメールには受けられる支援の種類や受ける方法が記載されている他、”支援の対象地域” の記載があるので、どれくらいの地域が対象になっているかも確認できます。
対象者はmineoの契約住所が災害救助法の適用地域に該当しているユーザーです。
そして、ボランティアなどで該当地域でGPSを利用したユーザーが対象になります。
災害支援の一部は、自分が対象者か認識していなくても対象者に含まれていれば手続き無しで自動でおこなわれます。
災害支援の種類と支援を受ける為に必要な手続きについて
mineoでおこなわれる災害支援にはいくつか種類があります。
また、それらは対象者に含まれていれば自動的に受けられるもの、手続きが必要なものがあります。
マイピタ契約者:一律2GBのパケットの付与を受ける方法
2GBのパケットの付与は手続きの必要はありません。
“マイピタ” という種類で契約しているユーザーが対象で、支援が決定されると自動で付与されます。
mineoのアプリのパケット残が自動的に増えるので、支援が行われた事を知らなくても、申込や手続き無しで支援が受けられます。
マイピタ契約者:災害支援タンクの解放
こちらも “マイピタ” という種類で契約しているユーザーが対象で、”災害支援タンク” というサービスが解放さます。
災害支援タンクは、解放されている “およそ2週間” で合計10GBまでのパケットを引き出して利用する事ができます。
1日1回まで利用できて、1回で2GBまで引き出す事ができます。
自分で災害支援タンクにアクセスしてパケットを引き出す作業が必要になります。
その際は “mineoアプリ” からおこなうとスムーズに利用できてオススメです。
【注意】引き出す際には自分の持っているパケットの残量が “1000MB以下” である事が条件になります。
マイピタ契約者:災害シェアスペースの解放
災害支援時には “災害シェアスペース” というページが利用できるようになります。
私は利用した事がありませんが、ここではユーザー同士で “プレミアム1DAYパス” というアイテムを譲り合うことができるそうです。
“プレミアム1DAYパス” 利用すると24時間 “高速通信” が利用できるアイテムです。
自分の持っている “プレミアム1DAYパス” を必要としている人に譲る、被災地域に住んでいるユーザーはそれを貰って、24時間の高速通信を利用できる、というユーザー同士での助け合いができす仕組みです。
パスを貰うには “災害シェアスペース” のページへアクセスして “もらう” 手続きが必要になります。
手続きといってもパスを貰う “ボタン” を押して、譲ってくれたユーザーへの感謝のコメントを入力するだけです。
【注意】 “プレミアム1DAYパス” を利用できるのは1回までで、貰える枚数は1枚です。
また、使用時はプレミム帯域の高速回線が利用できるだけで、パケットは消費します。
マイそく契約者:24時間データ使い放題無料チケットを貰う方法
“マイそく” という種類の契約をしている場合は2GBのパケットの付与ではなく、24時間データ使い放題の “無料チケット” を貰う事ができます。
チケット自体は自動で付与されるのでもらうために何かする必要はないようです。
このチケットを利用すると24時間は無料でデータ使い放題になります。
貰えるチケットは1枚です。
mineoのマイページから “24時間データ使い放題” の利用開始の手続きが必要になります。
【注意】チケットには、付与から2週間の有効期限が設けられています。
私が “mineo(マイネオ)”の災害支援を受けたときの体験談
私は2022年の9月にあった “台風15号” でmineoの災害支援を受けました。
はじめは災害支援の存在すら知らず、自分が支援対象になっている事もわかりませんでした。
結果、mineoの災害支援は自分の想像以上にありがたいものでした。
朝起きたら2GBのパケットが付与されていた
朝起きてmineoアプリの “ログインボーナス” を貰おうとした時に、前日よりもパケットが増えている事に気がつきました。
しかし、なんで増えたのか、どのくらい増えたのか全くわかりません。
当時は “スタッフブログ” に目を通す事もほとんど無かったので、記事の存在にも気がついていませんでした。
自分と似た状況の人がいないか “ツイッター” で検索して、やっと “mineoの災害支援” で付与されたパケットだという事がわかりました。
スタッフブログを確認してやっと、増えていたパケットは “2GB” で、自分の住む地域が支援対象だという事を知りました。
災害支援の2GBが付与された時には停電は解消されていた
幸いな事に、私の住む地域は比較的はやく停電が解消されました。
自宅のWi-Fiが利用できたので “災害情報” を入手するのにもmineoのパケットを消費する事はありませんでした。
なので、申し訳ないんですが、付与された “2GB” のパケットはありがたいものの、正直「特した!」くらいにしか思っていませんでした。
ただ、災害用タンクが解放された事もスタッフブログで知っていたので、そのまま貰うよりフリータンクへ補充(お返し)した方が良いか葛藤もありました。
というのも、付与された当時は “ライフライン” は完全復活、自宅も無事だったのでほぼ普段通りの生活をしていたからです。
その為、”支援” として付与されたパケットなのに、支援を必要としていない自分がそのまま貰うことを申し訳なく感じていました。
結局、大きな災害は未体験だったので自分の保険としてパケットはそのままにして、月末に余裕があったらフリータンクへ返す事にしました。
災害後は自分が想像していたよりもパケットを消費する機会があった
私がパケットを大量に消費したのは親戚に最新の情報を教えてあげる時のネット検索や動画視聴でした。
自宅は無事でしたが、親戚の住む地域は被害が大きく停電と断水が続いていました。
自宅内も床上浸水してしまったのでかなり酷い状況でした。
その片付けを手伝いに行った時に、自分で想像しているよりも沢山のパケットを消費しました。
親戚は長期間の停電で情報が手に入りにくい状態でした。
地元の情報は近所の人との情報交換で手に入りますが、離れた地域の情報は被害が大きな地域以外は入手が難しい状況でした。
親戚のおばちゃんは知り合いが入っている老人ホームのある地域の被害を気にしていたので、その地域の被災情報を見せてあげました。
また、テレビが観られない&ラジオを持っていない為、ライフラインの復旧の予定などの情報も知らない状態でした。
YouTubeでニュース映像を観せてあげたり、市の発表を調べて上げたりしているうちにパケットを大量に消費していきました。
災害支援で貰った2GBが無ければパケット切れを起こしていました
私は普段は外出先で動画を観たりしないので、”3GB” のプランを契約していました。
被災したのが下旬だった事もあり、ニュース動画の視聴やネットの閲覧で3GBはほぼ使い切り、繰り越していたパケットの貯蓄もギリギリの状態でした。
もし2GBの付与が無かったら手伝いの途中でパケット切れを起こす状態でした。
最悪、フリータンクからパケットを貰う事もできましたが、私はすでに通常の生活に戻っているので貰うのは気が引けます。
事前に一律付与してもらったおかげでフリータンクには手を付けずに済みました。
親戚へ最新の情報を伝えるという目的での利用でしたが、自分が想像していたよりもパケットが必要で驚きました。
それと同時に、パケットの付与は災害支援としてとても有効だと言う事に気がついた体験でした。
同時に、大手の様にパケットの制限解除などの大規模な支援もありがたいのですが、そもそもバッテーリーの問題が出てきます。
minoeの2GBの支援はバッテリー的にもちょうどいいものだと感じました。
そして、災害タンクからの約2週間で10GBというパケットの提供もとても現実的な数字だと思いました。
まとめ
パケットの付与やフリータンクの解放でデータ通信の心配を解消してもらえる事もとても重要な災害支援だとおもいます。
格安SIMでありながら災害支援を実施しているのはとても素晴らしいと思います。
最近は水害が大きくなってきていて、台風でなくても浸水被害が起こるとこが多くなりました。
結果、停電被害が起きた時には、情報の収集にはスマートフォンやタブレットが有効になります。
それらの通信手段であるモバイル回線の業者がきちんと災害支援をおこなってくれている事に感謝しています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。 にわけもの