ネットに繋がらなくなった古いMacのRoot証明の更新方法

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ある日、知り合いの職人のおっちゃんから「ここ最近パソコンがネットに繋がらなくなっちゃった」と連絡がきました。

話を聞くと、検索してヒットしたページを開こうとしても警告画面のようなものが出るだけで、開くことが出来ないという状況でした。

結果からお伝えすると、使用しているパソコンのOSが古いことでルート証明と言われるものが期限切れになってしまったことで、警告画面が表示されてはじかれていることがわかりました。

新しい証明書をダウンロードして、自身のパソコンにインストールすることで無事にサイトを閲覧できるようになりました。

はじめての作業で、他の職人さんたちに聞かれてもうまく説明できる自信が無いので、今回の記事でその手順についてまとめておこうとおもいます。

証明書が切れたパソコンでネットに接続すると出る表示

職人さんの電話を受けてすぐはウイルスを疑いましたが、、パソコンが動かなくてネットに繋がらない訳ではなく、Googleで検索して、目当てのページを開こうとすると”時計が進んでいます”という画面が出てページが開けないというのです。

パソコンはMacで、仕事で使うソフトの関係でOSは古い状態(10.6.8のSnow Leopard)、ブラウザはGoogle Chromeを使用。

ぼくも同じソフトを使っている関係で仕事用のパソコンは10.6.8で使用しています。

自分のMacで確認してみると、同じ表示が出てサイトを開くことが出来ませんでした。

いくつかサイトを開いてみようとしましたが、中には開けるサイトもあるものの

  • 時計が進んでいます
  • この接続ではプライバシーが保護されません

の警告画面になってしまいます。

時計が進んでいますという警告画面
この接続はプライバシーが保護されませんという警告画面

仕事用のパソコンはソフトを使うだけで、たまにしかネット検索しないので気がつくのが遅くなり生ましたが、どうやら症状は2021年の10月あたりから出ていたそうです。

“時計が進んでいます”の画面が出る原因

はじめは警告画面の表示通り、自分のパソコンの時計を設定し直してみたりもしましたが、ズレている訳でもなく改善しませんでした。

スマホを使ってネット検索してみると、10月上旬に同じ症状が出て困っている人たちの質問がヒットしてようやく原因が分かりました。

どうやら症状はMacのOS 10.12よりも古い機種(El Capitanまで症状が出るらしい)で確認されていて、原因はルート証明書と言われるものが更新されずに期限切れを起こしているせいでした。

“DST Root X3″という証明書が2021年9月31日で期限切れになったことで、10月1日以降にサイトに繋がらトラブルが発生しました。

“ルート証明書”自体はじめて聞いた言葉でよくわかりませんでしたが、新しいパソコンや10.12以降のOSを搭載している場合は、証明書が新しいものに自動で更新されるので症状は出ないそうです。

使用しているChromeが古い場合にも、証明書が期限切れを起こして同じ症状が出るようですが、その場合はChromeを最新のものに更新したことで改善したとの記事をみました。

時間が経っても、Appleが修正してくれるものでもなく、新しいバージョンのChromeをインストールすることもできない古いOSを使っているぼくたちは、自分で対応(ルート証明の更新)をしないと症状は改善されないとわかりました。

新しいルート証明書のダウンロード

調べていくうちに新しいルート証明書をダウンロード&インストールすればいいことがわかりました。

今回のトラブルに関してわかり易くまとめてくれている記事も見つけることができました。

サイトによると、”DST Root X3″という証明書が期限切れになっているので最新の”ISRG Root X1”という証明書を自分でパソコンにインストールすれば今まで通り使えるようになるみたいです。

ダウンロードするにはサイトに繋がるパソコンが必要

新しい証明書”ISRG Root X1″をダウンロードするには配布しているページにアクセスする必要があります。

しかし、ここが問題で今現在トラブルが出ている、証明書が期限切れになっているパソコンではそのページにも警告画面が出てアクセスできないみたいなんです。

ぼくはプライベート用のパソコンのOSが比較的新しかったのでそれでダウンロードしましたが、古いパソコンしか持っていない場合は、Firefoxというブラウザをインストールしたり、友達の新しいパソコンで”ISRG Root X1”をダウンロードさせてもらう必要があります。

“ISRG Root X1″のダウンロード

MaryCoreさんが”ISRG Root X1″をダウンロードできる”Let’s Encrypt”の公式サイトのページのリンクを貼ってくれていたのでそこから

https://letsencrypt.org/certs/isrgrootx1.pem.txt

にアクセス。

ページが開くと数字とアルファベットがずらーっと書かれているページが表示されます。

はじめは変なページに飛んでしまったのか?とかこのパソコンでもアクセスできないのか?と不安になったけど、どうやらこのずらーっと並んだ文字列がお目当てのルート証明書”ISRG Root X1″らしいです。

このテキストをダウンロードしたいのでメニューバーの「ファイル」をクリックして、その中の「ページを別名で保存」をクリックする。

ダウンロードの設定画面が出るので、入力されている名前のまま「保存」をクリックします。

ページを別名で保存するときの操作画面
保存設定の画面

isrgrootx1.pem.txtというテキストがダウンロードされるので、これで準備は完了。

次はダウンロードした”ISRG Root X1”を自分のパソコンにインストールします。

“ISRG Root X1″のインストール

今回はMac OS10.6.8 Snow Leopard での手順なのでOSのバージョンによって多少画面の表示や操作方法に差があるかもしれません。

それでは、先ほどダウンロードした新しい証明書をパソコンにインストールします。

①まずはキーチェーンアクセスを開きます。

画面右上の虫眼鏡マークをクリックして「キーチェーンアクセス」と入力すると鍵マークのアイコンがヒットするのでクリック。

Spotlight検索画面

または、デスクトップの画面上部のメニューバーの中の「移動」→「ユーティリティー」→「キーチェーンアクセス」でも開いてもOKです。

②キーチェンアクセスが開いたら、左側の項目の上の段「キーチェーン」が「ログイン」になっているとおもうので「システム」を選択。

下の段「分類」が「すべての項目」になっているので「証明書」を選択。

キーチェーンアクセスのキーチェンと分類の選択

③それぞれ選択できたら、ダウンロードした”ISRG Root X1”のテキストファイル”isrgrootx1.pem.txt”を、キーチェーンアクセスの右側の画面の中にドラッグ&ドロップします。

(テキストファイルをマウスでクリックして、押したまま移動、画面上に移動できたら離す)

キーチェンアクセスヘ証明書を移す操作

④”キーチェーンに変更を許可するにはパスワードを入力してください”の画面が出るので自分のパソコンのパスワードを入力して「OK」をクリック。

キーチェンアクセスヘの変更を許可するかの確認画面

⑤”ISRG Root X1”の証明書をこれ以降信用しますか?の確認画面が出るので「常に信頼」をクリックします。

インストールした証明書を信用するかの確認画面

⑥もう一度パスワードを確認されるのでパスワードを入力して「OK」をクリック。

設定を変更するためのパスワード入力画面

キーチェンアクセスの右側の画面に”ISRG Root X1”が無事追加されました。

新しい証明書をインストールした後のキーチャーンアクセス画面

これで作業は完了、キーチェーンアクセスは閉じてしまいましょう。

サイトにアクセスできるか確認して、問題なければこれでルート証明書の更新は完了です。

まとめ

今回は証明書の期限切れというはじめての経験で苦労しましたが、なんとか無事に対応できました。

手順自体はそこまで複雑ではないので、一つ一つこなしていけば問題ありませんでした。

今回、職人のおっちゃんのPCではダウンロードサイトへのアクセスも出来なかったので、僕がダウンロードしたデータを渡して作業しました。

ダウンロードするデータ自体ごくごく小さいものです。

サイトにアクセスできない人は、Chrome以外のブラウザをダウンロードして試してみたりするよりも、今回の僕たちのように友人や知人のパソコンでダウンロードさせてもらって更新するのが手っ取り早いかなと思います。

いつも思うことですが、パソコンに詳しい人たちが対処方法をまとめてくれているので本当に助かります。

ただ、特定のソフトしか使わない、パソコンが苦手な職人のおっちゃんたちにはさらに噛み砕いての説明が必要なので、そこは僕なりに細かくまとめたつもりです。

古いパソコンがサイトに繋がらなくて困っている人に、この記事が役に立てたらうれしいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。 にわけもの

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