過去の記事
で “肌につける虫よけ剤” 全体について
・有効成分の違い
・商品タイプ別のメリット/デメリット
をまとめました。
しかし、実際に商品を選ぶ時に “どの商品” が “どの成分” を使用しているか調べるのは結構大変です。
そこで、商品選びの参考になるように “もう少し絞り込んで” まとめてみることにしました。
今回はその第7弾として
有効成分「ディート」を使用した「シート/ウエットティッシュタイプ」の虫よけ商品
についてまとめてみたいと思います。
世界でもっとも使われている虫よけ成分【ディート】
「ディート」はマラリア予防の為に米軍が開発した虫よけ成分です。
歴史が長く、日本でも50年以上使用されてきました。
世界でもっとも使われている虫よけ有効成分と言われているそうです。
幅広い吸血害虫に効果があるので “ディート” を配合している虫よけを用意していれば “日常生活” から “レジャー” まで様々な場面をカバーできます。
最近都心で話題になっている “トコジラミ(ナンキンムシ)” にも有効なのがうれしいポイントです。
“虫よけ” としてとてもポピュラーな成分ですが、
・年齢によって使用制限/回数の制限がある
・衣服や家具を痛める可能性がある
という注意点があります。
詳しくは過去の記事
でまとめているので、気になったら読んでいただけるとうれしいです。
ディートを使用したシートタイプの商品の【メリット】
「シート/ウェットティッシュタイプ」の虫よけは “ミストタイプ” や “エアゾールタイプ” のデメリットをカバーできている商品です。
選ぶメリットは大きく別けて
・吸い込む心配の少なさ
・周囲へのダメージの少なさ
・携帯性の良さ
の3つです。
① 使用時に薬剤を吸い込んでしまう心配が非常に少ない
「ディート」は年齢によって使用制限が設けられている虫よけ成分です。
そのため、中には “危険性” や “不安” を感じる人もいると思います。
あまり気にならない人でも “吸い込んでしまう” ことへの不安感を持つ人は多いんではないでしょうか。
吸い込んでしまったことで “鼻” や “のど” に影響が出ることもあり、呼吸器に不安がある人への使用には特に注意が必要でした。
今回紹介している「シート/ウェットティッシュタイプの虫よけ剤」は、シートに染み込んだ薬液を肌に塗り広げて使うタイプの商品です。
そのため空気中に薬剤が舞い上がる心配も、それを吸い込んでしまう心配もありません。
“子ども” から “お年寄り”、”呼吸器に不安を抱えている人” にオススメの商品と言えます。
② 薬剤の無駄と周囲へのダメージの心配が少ない
シートタイプは自分で塗り広げるので、”ミストタイプ” や “エアゾールタイプ” のように「肌に掛からず無駄になる」薬剤がありません。
無駄にせずに済むのが大きなメリットですが、「周囲へのダメージ」という面でも大きなメリットがあります。
というのも “ディート” は樹脂製品や塗装面を溶かしてしまうことがあるんです。
スプレータイプの場合は肌に付かずに周りに飛び散った薬剤が “衣類” や “家具”、”フローリング” にダメージを与えてしまう訳です。
屋外で使用すれば防ぎやすいデメリットですが、シートタイプならそんな対策や工夫も必要ありません。
③ 携帯性がよく飛行機への持ち込みも可能
「シートタイプの虫よけ」は “シール状の蓋付きの袋” の容器で売られている場合がほとんどです。
シートに薬液を染み込ませてあるので “液漏れ” の心配が少なく、携帯性にとてもすぐれています。
特に飛行機への持ち込みが可能な商品が多く、旅行へ持っていく虫よけとしてオススメです。
ディートを使用のシートタイプ商品の【注意点/デメリット】
「ディートを使用した虫よけ剤」の中でもメリットが多い商品ですが、デメリットもあります。
それは大きく別けて
・使用時の手間
・一回当たりのコストの高さ
・薬液の乾燥に注意が必要
・商品の選択肢の少なさ
の4つです。
デメリット① 塗り広げる手間
薬剤が “飛び散る/舞い上がる” 心配がないというメリットの代わりに「塗り広げる手間」というデメリットがあります。
特にシートタイプは肌の表面をシートで拭くようにして薬剤を塗り広げます。
その時、シートが丸まってしまったりしてスムーズに塗り広げられないことがあります。
すぐにコツが掴めるとおもいますが、慣れるまで少し面倒に思うかもしれません。
手軽で安全性が高い反面、スプレータイプなどと比べるとどうしても “手間” が掛かるのがデメリットと言えます。
デメリット② 一回あたりのコストが他のタイプより高め
シートタイプの商品は “14枚~30枚” 入りで「20枚入り」の商品が多い印象です。
一枚で全身をカバーできるものもある中、一回では全身に塗るには足りず “複数枚必要” という商品もあります。
つまり、1枚で全身がカバーできたとしても20回分しか入っていません。
逆に “腕のみ” に塗りたいと言った場合でもシートは1枚消費することになります。
そのため一回当たりで計算すると費用は他のタイプよりも高くなってしまいます。
夏場などは毎日使うものなので、コストの点は大きなデメリットだとおもいます。
デメリット③ 薬液の乾燥に注意が必要
シートタイプの容器は、使用時にシール状の蓋を剥がして中のシートを取り出す仕組みが多いです。
取り出した後しっかりと蓋を貼れれば大丈夫ですが、上手く蓋を出来ていないと中の薬液が乾いてしまうことがあります。
アルコールティッシュなどで似た経験をしたことがある人は多いと思います。
乾いてしまうと薬液を塗り広ることが出来ないので、”乾燥” には特に注意が必要です。
デメリット④ 選択肢の少なさと製造終了商品の多さ
「シートタイプ」は スプレータイプに比べて “選択肢が少ない” というデメリットがあります。
さらに「製造終了/販売完了」している商品も多く、現在ネットショップで購入できるモノも「在庫限り」の商品がいくつかあります。
元々の選択肢の少なさに加え、今後更に選択肢が減ってしまうというのは大きなデメリットと言えます。
ディートを使用している【シートタイプの虫よけ】の紹介
“シート/ウェットティッシュタイプ” の虫よけ商品は種類が少ないのでドラッグストアなどで目にする機会は少ないかもしれません。
しかし、ネットショップでは製造終了した商品も販売されていて、比較的多くの種類があって人気です。
その中でも今回は有効成分に「ディート」を使用している商品だけ集めてみました。
配合されているディートの濃度順に紹介していきます。
ディート5%【虫よけサマー ウエットティッシュタイプ】
株式会社 立石春洋堂HP
「虫よけサマー ウエットティッシュタイプ」は “株式会社 立石春洋堂” が販売している商品です。
“大判・厚手” のシートで、お肌にやさしい天然保湿成分「モモ葉エキス」を配合しているのが特徴です。
内容量は「14枚」で「無着色/無香料」の虫よけシートです。
有効成分(ディート)の濃度は「5%(原液換算)」で、「防除用医薬部外品」です。
[適用害虫]
- 蚊
- ブユ(ブヨ)
- イエダニ
- マダニ
- ノミ
- サシバエ
ディート7%【カユネード虫よけ ウエットティッシュタイプ】
https://www.amazon.co.jp/
「カユネード虫よけ」は “ピジョン株式会社” が販売している商品です。
保湿成分として「ももの葉エキス」を配合し、
- 着色料
- 香料
- パラベン
無添加で “低刺激処方” が特徴です。
販売名は「カユネード 虫よけU」、内容量は「30枚(99ml):シートサイズは150mm×200mm」です。
有効成分(ディート)の濃度は「7%(原液換算)」で、「防除用医薬部外品」です。
[適用害虫]
- 蚊
- ブユ(ブヨ)
- アブ
- ノミ
- イエダニ
- マダニ
- サシバエ
- トコジラミ(ナンキンムシ)
pigeon公式サイトに掲載されていませんでした。
Q&Aに【販売終了商品】の記載があったので、気になった場合は早めの購入がオススメです。
ディート7%【ライオンケミカル:虫よけティッシュ】
https://www.amazon.co.jp/
「虫よけティッシュ」は “ライオンケミカル株式会社” が販売している商品です。
「アロエエキス」配合、パウダーインでサラサラとしたつけ心地が特徴の「無香料」の虫よけシートです。
販売名は「L.T虫よけウェットティッシュ」、内容量は「20枚(66ml):シートサイズは150mm×200mm」です。
有効成分(ディート)の濃度は「7%(原液換算)」で、「防除用医薬部外品」です。
[適用害虫]
- 蚊
- ブユ(ブヨ)
- サシバエ
- ノミ
- イエダニ
- マダニ
ディート7%【虫よけウォーターティシュ】
https://www.amazon.co.jp/
「虫よけウォーターティシュ」は “和光堂株式会社” が販売している商品です。
保湿成分「ももの葉エキス」を配合し「ノンアルコール処方」が特徴です。
“やわらかメッシュシート” で「さらさらパウダー」を配合した「無香料/無着色」の虫よけシートです。
販売名は「虫よけウォーターティシュP」、内容量は「20枚(72ml)」です。
有効成分(ディート)の濃度は「7%(原液換算)」で、「防除用医薬部外品」です。
[適用害虫]
- 蚊
- ブユ(ブヨ)
- サシバエ
- ノミ
- イエダニ
- マダニ
公式サイトに掲載が無いので”製造終了/生産完了” していると思われます。
気になった場合は早めの購入がオススメです。
ディート10%【アース:サラテクトシート20枚入り】
https://www.amazon.co.jp/
「サラテクトシート」は “アース製薬株式会社” が販売している商品です。
肌にやさしい4種のうるおい成分
- ヒアルロン酸Na
- コラーゲン
- セラミド
- ビタミンC
を配合したウォーターインの低刺激な処方が特徴です。
アースの従来品に比べて1.6倍大きい「BIGシート(25cm×20)」は丸まりにくく破れにくいので1枚で大人も隅々までムラなく塗り広げることが出来ます。
販売名は「サラテクト WT-18a」、内容量は「20枚(146ml)」、「無臭タイプ」です。
有効成分(ディート)の濃度は「10%(原液換算)」で、「防除用医薬部外品」です。
[適用害虫]
- 蚊
- ブユ(ブヨ)
- アブ
- ノミ
- イエダニ
- マダニ
- サシバエ
- トコジラミ(ナンキンムシ)
- ヤマビル
ディート10%【はじめてのサラテクト Premium0 やさしいシート】
https://www.amazon.co.jp/
「はじめてのサラテクト Premium0 やさしいシート」は “アース製薬株式会社” が販売している商品です。
肌にやさしい4種のうるおい成分
- ヒアルロン酸Na
- コラーゲン
- セラミド
- ビタミンC
を配合しているのに加えて
- 香料
- 着色料
- パラベン(防腐剤)
- アルコール(エタノール)
無添加の「低刺激処方」が特徴です。
販売名は「サラテクト WT-17a」、内容量は「20枚(94ml)」です。
有効成分(ディート)の濃度は「10%(原液換算)」で、「防除用医薬部外品」です。
[適用害虫]
- 蚊
- ブユ(ブヨ)
- アブ
- ノミ
- イエダニ
- マダニ
- サシバエ
- トコジラミ(ナンキンムシ)
公式サイトに掲載はあるものの、表示しようとすると「お探しのページは見つかりませんでした」となってしまいます。
念の為、気になった場合は早めの購入がオススメです。
ディート10%【スキンベープ ティッシュ ハローキティー】
https://www.amazon.co.jp/
「スキンベープ ティッシュ ハローキティー」は “フマキラー株式会社” が販売している商品です。
ハローキティのパッケージが可愛い「ピーチアプリコットの香り」の虫よけです。
肌にやさしい「ホホバオイル」を配合し、「お肌サラサラパウダーイン」でベタつかずサラっとした使い心地が特徴です。
販売名は「ササレンT」、内容量は「20枚(66ml)」です。
有効成分(ディート)の濃度は「10%(原液換算)」で、「防除用医薬部外品」です。
[適用害虫]
- 蚊
- ブユ(ブヨ)
- サシバエ
- ノミ
- イエダニ
公式サイトに掲載が無いので生産終了していると思われます。
気になった場合は早めの購入がオススメです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ディートは年齢制限が設けられているので「危険」と考える方も多いとおもいます。
しかし、定められた用法・用量をきちんと守れば、安全に使用できる虫よけ剤だと私は思っています。
特に “シート/ウェットティッシュタイプ” のように “塗り広げる” タイプの商品の場合は薬剤を誤って吸い込む心配もほぼありません。
そのため、”小さなお子さん” や “呼吸器に不安がある方” にも比較的安心して使える商品だとおもいます。
最近は公共交通機関での「トコジラミ」の発生が問題になっています。
それに加えて気温も上がりはじめ、こらからは不快な吸血害虫が活発になる時期です。
身を守る為にも「ディート」を使用した「シート・ウェットティッシュタイプ」の虫よけ剤での対策を検討してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。 にわけもの