【体験談】遺品整理の後悔:早めに処分していれば…残された仕事道具

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生活

みなさんは「あの時こうしていれば」といった “たられば” の想像をする事はありますか?

私はしょっちゅうで、過去を思い返しては後悔ばかりしてしまいます。

今回まとめるのもそんな “たられば” を想像してしまう “遺品整理” にも関係してくる【後悔の体験談】です。

「もっと早く片付けておけば…」、そんな誰もが経験しそうな体験談かと思いきや、かなり特殊な状況でした。

ただ、いろいろと仕組みが変わっていっている昨今、ご実家やご自身が商売をしている場合には関係ない話ではないかもしれません。

この記事では、偶然知りあった “Sさん” から教えて貰えた “仕事に関する遺品” が原因で空き家を片付けられない体験談をもとに、私が調べたゴミの処分に関する補足情報を加えながらまとめています。

【体験談】処分費用と手間から片付けられないままのおじいさんの家

友人に借りた軽トラックを返しに友人の工場に寄った時、たまたま居合わせた業者さんと少し立ち話をしました。

今回の “後悔エピソード” は、その時話をした初対面の “仮称 S さん” の体験談です。

軽トラで大型のゴミの処分に行った話をしている時に “断捨離” と “終活” の話になりました。

「その年でもう終活?」と驚かれましたが、祖父母の家の余分な物の片付けもかねている事を話すと、急に “Sさん” が思い出した様にしゃべりはじめました。

誰も出入りしなくなった空き家状態の祖父の家が崩れかけている

“Sさん” のおじいさんが亡くなられてから長い間、おじいさんの家は “空き家” として放置されているそうです。

誰も出入りしないので雨漏りがするらしく、建物自体も歪んでしまってドアの開け閉めにも苦労する状態にまで傷んでしまっていると言っていました。

隣近所に住んでいる人の事を思うと “取り壊し” も考えているそうですが、それには一つ “大きな問題” がありました。

整理されず残されているのは “大量のブラウン管テレビ”

Sさんのおじいさんは生前、ラジオやテレビの “修理・販売” の仕事をしていたそうです。

個人事業主の形で、自宅の1階の半分がお店になっていたそうです。

そのスペースには今も大量の “古いラジオ” や “ブラウン管テレビ” が置かれたままになっているとの事でした。

ラジオは細かい物もあるので数は不明、ブラウン管テレビはザッと数えただけでも30台以上。

残された品は、Sさんの予想では

・修理で預かったまま受け取りにこなかった品

・おじいさんが売る予定で手に入れた品

ではないかという話していました。

ブラウン管テレビは粗大ゴミとして捨てる事ができない!

ラジオは粗大ゴミとして処分する事ができますが、テレビは法律の関係で粗大ゴミでは捨てられません。

テレビは【家電リサイクル法】の対象で【リサイクル料金】が掛かる

ここで少しお話がそれますが、みなさんは “家電リサイクル法” はご存知でしょうか?

“家電リサイクル法” は

・テレビ

・エアコン

・冷蔵庫

・洗濯機

の4品目の “不要になった家電” を処分する時に適用される法律で、2001年の4月から施行されました。

処分時に出る廃棄物を “資源” としてリサイクルする為に、定められた “リサイクル料金” を払って、家電リサイクル法の定めた通りに処分する必要があります。

リサイクル料金は一律ではなく、”処分したい家電”、”製造したメーカー” によって変わります。

【リサイクル料金】は画面サイズと製造メーカーで異なる

ブラウン管テレビの “リサイクル料金” は、テレビの “画面の大きさ” と “製造した会社” によって変わります。

15インチ以下の小型のブラウン管テレビでは、最低でも1台:1,320円から。

16インチ以上の大型のブラウン管テレビでは、最高で1台:2,970円です。

これは【リサイクル料金】のみなので、”運搬費” は含まれていません。

ちなみに “液晶テレビ” や “プラズマテレビ” などの薄型テレビも家電リサイクル法の対象です。

ブラウン管テレビの量が多過ぎて処分費は想像以上に高額に!

Sさんの話を聴いている時には詳しい金額は出てきませんでした。

ただ、かなり掛かる事は想像していたらしく、「調べたくもない」という感情があるようにも感じました。

私が後で簡単に計算してみたところ “ゴミの処分” としては受け入れがたい金額でした。

“リサイクル料金のみ”でも台数が多いと高額に!

ザッと数えただけでも30台以上のブラウン管テレビ。

大小様々あると言っていましたが、仮に30台ピッタシで、全て15インチ以下の小型だったとしても

30台 × 1,320円 = 39,600円(リサイクル料金のみ)

30台全てが15インチ以上の大型だった場合は

30台 × 2,970円 = 89,100円(リサイクル料金のみ)

となりますが、これには “運搬費” は含まれていません。

家電量販店や運搬業者へ依頼した場合は回収料として “収集運搬費” が掛かり、リサイクル料金と合わせると1台あたり5,000円近くなる事もあります。

ただ、Sさんの場合は台数が多いだけに個人で運ぶのが難しいかもしれません。

何もかもが値上がりしている現在、”ゴミの処分” を目的に払うには躊躇してしまう気持ちもわかります。

家電リサイクル法が制定される前に処分しておけば抑えられた出費

家電リサイクル法が施行されたのは2001年4月でした。

2023年9月現在から考えると、約22年前ですね。

Sさんのおじいさんが亡くなられた詳しい時期は聞いていませんが、「片付けを後回しにしていたら捨てるのにお金掛かる様になっちゃった」とおっしゃっていたので施行前なのは確かです。

リサイクル法の施行前なら “粗大ゴミ” として処分出来ていたはずなので、「施行前に片付けておけば」と後悔している、と話してくれました。

確かに自分で運搬したとしても最低でも “約4万円”、最悪の場合は “約9万円+運搬費” という出費はキツイです。

“たられば” を想像して後悔してしまう気持ちもすごくよくわかりました。

テレビ以外のゴミ処分にも費用が掛かるので今も手付かずの状態

ブラウン管テレビ以外にも産業廃棄物扱いの仕事道具が多数

修理に使用していた部品や材料(薬品系?)には “産業廃棄物” としてしか処分出来ない物も沢山あるそうです。

ブラウン管テレビ自体の処分に加え、仕事道具の処分費や手間を考えると片付けられないまま数十年放置されたままだというのにも納得出来ました。

特に “産業廃棄物” に関しては、素人にはどうしたらいいのかがわかりにくい。

市や県では処分してもらえないけど、かといって一般人が持ち込もうにもどこに持ち込めば良いかがわかりにくいものです。

私も産業廃棄物としてしか処分出来ない不要品があるので、面倒で後回しにしてしまう気持ちがわかりました。

孫世代が片付けなくてはならないけど中々時間が取れない

おじいさんが亡くなられたのが22年以上前、今ではSさんのご両親も高齢で、おじいさんの空き家の片付けはSさんたち “孫世代” が行う予定だそうです。

ただ、働き盛りで仕事が忙しく中々時間が取れないのが現状だとおっしゃっていました。

「もう長い事放置してきた土地だから、ご近所さんには申し訳ないけど必要に迫られるまで処分出来ないかも」と困った様に笑っていました。

そして「最終的にはやっぱり専門業者に大金を払うしかないんだよね」とおっしゃっていました。

私も過去に産業廃棄物も受け付けてくれる業者を探した事がありましたが、地方だと有名な業者はなかなか見つかりませんでした。

かと言って、全くの無名の業者では法律に違反していたり、悪徳業者の場合が心配です。

首都圏の場合は “日本不要品回収センター” などが有名な様です。

気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

不要品の分別やゴミ処分場で処分してもらえるゴミの種類が変化している

Sさんの話を聞いて思い出したのは、地元のゴミの分別と、市のゴミ処理場への持ち込みが制限されはじめた事でした。

今まで持ち込めていたゴミが受付て貰えなくなった

ゴミの持ち込みに関しては断捨離の影響か、年々数が増えていて業務を圧迫している為と説明されました。

また、可燃ゴミに不燃ゴミを紛れ込ませる人や、危険物をこっそり捨てる人がいることも少なからず関係しているらしいです。

その為、まとまった大量のゴミが出ても地域のゴミの “収集日” に出せるもの(可燃ゴミ・ビン缶)は小分けにして出す様に説明を受けました。

昔に比べてゴミの処分もだんだん手間がかかる様になってきている事を感じています。

家電リサイクル法の様にゴミの処分に費用が掛かることもあるかもしれない

今のところ日常生活で出るゴミの大半は “ゴミの回収” で出す事ができています。

しかし、もしかしたら家電リサイクル法の様にあたらしい決まりができたり、費用の上乗せでゴミの処分にもっと費用が掛かる様になるかもしれません。

現に昔はどのゴミ袋でも出せたゴミは、今では指定のゴミ袋を購入しています。

指定のゴミ袋も値上がりしているので、実質昔よりも負担額は多くなっています。

ガソリン代も高騰し、当然ゴミの収集にも費用が掛かる様になっているはずなので、更なる上乗せがあるかもしれません。

Sさんのおじいさんの “ブラウン管テレビ” 程ではありませんが、早めに処分する事で結果的に掛かる費用を抑えられる可能性を感じます。

まとめ

遺族の生活があるので仕方ない話ですし、おじいさんも仕事の関係上でてしまったゴミです。

“誰が悪い” という訳ではありませんが、やはり遺族はおじいさんに、おじいさんの近所のお宅は残された遺族に

「片付けておいて欲しかった」

「早く片付けて欲しい」

という気持ちはあるかもしれません。

また、”たられば” の話なので今更考えてもしかたがない話ですが、早め早めの片付けは費用の面でも重要だという事を教えて貰いました。

Sさんもおっしゃっていた通り、どうしても自分でできなかったら高額だったとしても業者に頼むしか無いのかもしれません。

もしそうなったときでも少しでも費用を抑える為に、自分で処分出来るものは少しずつでも処分していく事が大事ですね。

この体験談をブログにまとめる許可をくださいました “Sさん” 貴重な体験を教えてくださりありがとうございました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。  にわけもの

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