祖父母のいえの片付けをしている時に古い消化器が2本出てきました。
当時は消火器の処分方法を知らず、他のゴミと一緒に市のゴミ処分場に持ち込み、処分できない事を教えて貰いました。
当時ゴミ処理場のおじさんに教えて貰った方法はかなり黒に近いグレーだったので実行はせず、その後も処分できないまま部屋の片隅で放置していました。
しかし、最近になって “古い消火器” を放置しておく危険性を知りました。
そこで、この記事では消火器を処分する時に調べたり、教えて貰った
- 市のゴミ処理場に持ち込んだ時の体験談
- 古い消火器の危険性と知人の体験談
- ネットで見つけた間違った処分方法
- 正しい処分方法の中で一番損しない方法
についてまとめてみたいとおもいます。
不要になった消火器を市のゴミ処理場に持ち込んだ場合
ゴミの持ち込みで古い消火器を持ち込んだ時にその場にいた職員さんにいろいろ教えて貰いました。
消火器が全てが処分できない訳ではなく、状態によっては市の施設で処分もしてもらえる場合もあるそうです。
市のゴミ処理場では基本的に消火器は処分できない
消火器にはタンクの形状をしている所謂 “消火器” だけでなく “スプレータイプ” のものなどもあります。
市のゴミ処理場ではどちらも基本的には処分できません。
理由は中身の “消火剤” を処分できないからだそうです。
その為、消火器が持ち込まれた場合は消火器は専門の業者に持ち込む事をすすめるそうです。
市のゴミ処理場で消火器を処分してもらえる状態とは?
市のゴミ処理場に持ち込まれたモノの中にはその場で処分してもらえる状態の消火器もあるそうです。
それは “使用済み” で中身が空になっているものです。
これは大型のタンクのタイプもスプレーのタイプも同様で、中身がない状態なら “鉄くず” として処分してもらえるそうです。
その為、古い消火器が使用済みの場合は簡単に処分する事ができます。
※あくまでボクの住んでいる地域の処分場での場合です。持ち込み前にお住まいの地域のゴミの処分を調べてみてください。
職員のおじさんが中身の処分方法を教えてくれましたが、ちょっと黒に近すぎるグレーに思えたのでボクはゴミ処理場での処分は諦めました。
古い消火器を処分せずに放置する危険性について
消火器の処分は専門業者に依頼する必要があるのでどうしても処分費用がかかります。
その為、もう古くなって使用期限を大きく過ぎた古い消火器を自宅に置いたままににしている人も少なくないのかもしれません。
ボクも同様に、祖父母の家にあった消火器をゴミ処理場に持ち込んで、処分できない事を知ってから十年近くそのまま放置していました。
しかし、最近知り合いから体験談を聞かせてもらった事でお金を払ってでも処分する事を決意しました。
容器が腐食した古い消火器は爆発する危険性がある
消火器には “加圧式” と “蓄圧式” があります。
古くなる事で特に危険なのが “加圧式” の消化器です。
加圧式の消火器は消火剤とは別に “加圧式ガスボンベ” というものが内蔵されているそうです。
消火器を使おうとレバーを握ると中の “加圧式ガスボンベ” からガスが出て、タンク内に圧力が加わって消火剤を噴出するという仕組みです。
この圧力に耐える為に消火器のタンクは金属製で頑丈に作られているそうです。
しかし、古くなった消化器はタンクが “サビ” で腐食して強度が低くなっている場合があります。
火事が起きて古くなった消火器を使おうとした際や、何かの拍子でレバーが押されてタンク内に圧が掛かると、サビで腐食されて強度が落ちたタンクは耐えられなくてタンク自体が爆発してしまう事があるそうです。
実際に怪我や死亡例もあり、消防署のHPにはその危険性が書かれています。
使用期限を大きく過ぎた消火器は使用時に爆発する可能性があり、放置していても何かの拍子でレバーが押されてしまえば爆発する可能性があります。
古くなった消化器は非常に危険なので放置しておかずに早めに処分する必要があります。
また、タンクが腐食した消火器を処分する為に運搬するのも同じ理由で非常に注意が必要です。
古い消火器でも特に “タンクが錆びた” ものは爆発する危険がある事を知っておいてください。
古い消化器を倉庫に放置していた知人の体験談
知人Sさんは農家なので自宅の母屋とは別に農機具や収穫物を仕分けたりするのに使う倉庫を持っていました。
倉庫の中は古い道具などが沢山置かれていて、あまりにもごちゃごちゃとしているので片付けをし始めたそうです。
古い道具やいらない資材を処分しようと荷物を動かしていた瞬間に “ボンっ!!” という音が鳴り響いて倉庫の中が真っ白になったそうです。
何が起きたのかわからず一旦倉庫の外に出ると、倉庫の中は真っ白いモヤで包まれていたそうです。
モヤが落ち着いてから倉庫を確認すると、白いモヤの正体は “薄ピンク色の粉”。
“消化剤だ!” と気がついたSさんが倉庫の中を探しても消化器は無傷です。
意味が分からず、しかたが無いので真っ白になった倉庫を掃除しながら片付けを進めていくと、倉庫の奥の荷物をどかした際に大きな穴があいた古い消化器が転がっていたそうです。
どうやら “新しい消化器” を購入した際に持っていってもらわなかった古い消化器がそのまま倉庫の奥深くで忘れ去られていて、長年放置される間に容器が腐食していた様です。
他の荷物を片付けている時に荷物に押されてレバーが押されたのか、荷物に押されて倒れてしまった衝撃でレバーが押されてしまったのかわかりませんが、レバーが作動してタンク内に圧力が掛かった時に、腐食したタンクの限界を超えてタンク自体が爆発してしまったようです。
爆ぜた消化器は底の部分がサビでボロボロになっていて、底の部分が抜けたように大穴が空いていたそうです。
幸いSさん本人に怪我はありませんでしたが、もし近くで爆ぜていたらと思うとすごく怖いお話です。
ネットで見つけた間違った消火器の処分方法
Sさんの話を聞いて、消火器を処分したくてネットや動画サイトで調べていた時に怖い方法を紹介している動画を見つけました。
非常に危険な方法なので絶対まねをしてはいけませんが、説明の為に書かせていただきます。
その動画では古くなった消火器のノズルを水を張ったバケツの中に突っ込んでからレバーを握って消火剤を噴出させていました。
動画を投稿している人は消火剤の粉が周りに巻き散らず、タダで中身が処分できるので紹介している様でしたが、先ほど書いたように古い消火器の危険性は作動させた時にはじめてかかる圧力です。
タンクが腐食していたらその瞬間に脆くなった部分が裂けて、消火器自体が爆ぜる危険性があります。
消火器をタダで処分したいから自分で中身を捨てる方法を探す人もいると思います。ボクもタイトルに釣られて動画を観てしまいました。
ただ、あまりにも危険です。消火器を処分する数千円の費用を節約する為に自分で行って大けがを負ったり、最悪死んでしまうかもしれません。
消火器を自分で処分するのは諦めて、専門の業者に依頼する事を強くオススメします。
一番損しないおすすめの”古い消火器の処分方法”
人に教えて貰ったり、自分で調べたりした中でボク的には一番損しないであろう方法を見つけました。
あくまで “ボクにととっての一番” なので環境や状況の違いはあると思いますが、その方法は新しいものを購入して代わりに無料回収してもらう方法です。
近所のホームセンター3件で用事があって寄った時に消火器の売り場を確認してみると、3件中2件は購入時に古い消火器の無料回収をするサービスがありました。
10型粉末消火器の価格は大体5000円ぐらいで、チラシ掲載の最安値が3800円ほどでした。
対して専門業者に古い消火器の処分を依頼するときの費用は大きさによって差があるようですが大体2000円以上+リサイクルシールというものが必要になると書かれていました。
シールは販売している窓口によって違うらしく、大体500円ぐらいが相場のようです。
つまり自分の持ち込みで処分した場合でも2500円ぐらいは掛かります。
消火器を処分した後は自宅には消火器がない状態なので、消火器が無くなっただけの状態です。
その点、ホームセンターで新しいものを購入した場合は新しい消火器の代金で “新しい消火器の購入費” と “古い消火器の処分費用” の両方が含まれている事になります。
自宅の安全の事を考えると消火器は1本は置いておきたいので、2500円近く払って処分するだけよりも、チラシ掲載時に4000円ぐらいで新品の消火器と古い消火器の処分ができた方が得でした。
「自宅に消火器は必要ない」という人は新しいものを購入するのは選択しにないと思いますが、置いておいた方が良いか悩んでいる人や、置いておきたい人は新品購入の代わりに古いものを処分してくれるお店での購入をおすすめします。
まとめ
片付けをしているときに “消火器” は処分しにくいものの上位に入ります。
普通に捨てられないし、捨てるのにお金は掛かるし、運ぶのに注意が必要だからです。
そんな消火器なので、ついつい処分を後回しにしてしまいますが “古くなった消火器” は置いておくだけでも危険な場合があります。
サビやへこみ、大きな傷がついている消火器は使用しようとしても危険です。
使えないし、置いておいても危ないものなので早めに買い替え、処分してしまう方が安心です。
無理して自分で処分しようとして怪我でもしたら意味がありません。
錆びた古い消火器が自宅に眠っている人は充分注意しながら、早めの処分を強くオススメします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。 にわけもの