前回の記事で “母方の祖父母” が元気な時に “実家” の片付けをしようとして失敗した時のことをまとめました。
その後なんだかんだあって、最終的には孫であるボクが祖父母の家の片付けをしましたが、その時に処分に困るものがいくつかありました。
“捨て方がわからない” 方の “処分に困るもの” ではなく、どういった扱いをすれば良いかわからない方のものです。
この記事では、祖父母が亡くなった後に家の片付けをしていて出てきた “どう扱っていいか悩んだ” 処分に困ったものについてまとめてみます。
この記事が少しでも “これから実家やおじいちゃんおばあちゃんの家の片付けをする人” の参考になれば幸いです。
処分に困ったモノ①:祖父の友人が彫った数体の仏像
じいちゃんが使っていた部屋の片付けをしている時に、棚に置かれた仏像を見つけました。
その仏像がなんという名前の仏様を彫ったものかはわかりませんでしたが、ひと目で “仏像” とわかるものだったので扱いには少し緊張しました。
一旦他の部屋に移して片付けを続けていると、先ほどの棚の一番下においてあった段ボールの箱から更に2体の “仏像” らしきモノが出てきました。
“らしき” と言った理由はそのうちの1体が “七福神” にもいそうなデザインだった為です。
ダンボールに仕舞われていたものも先ほどの仏像と同じ場所に移して片付けを続けました。
後日、母に仏像の事を聞いてみると、どうやらじいちゃんの友達に趣味で仏像を彫っている人がいた気がすると言うので、仏像たちを見てみると確かに “彫りの荒さ” が目立ちます。
“使用している木” も年輪が目立ちあまり良いものの様には見えませんでした。
素人が彫った仏像の処分に困った理由
きちんと見れば “素人が彫った” とわかる仕上がりのものとはいえ、 “仏さま” の姿をかたどったものを処分していいのか?心配になりました。
“そんな事気にしない” と言う人もいるとはおもいますが、ボクは特に特定の宗教への思い入れこそありませんが、”罰が当たる” という点においてはおおいに気にします。
仏様の姿を模したものを処分して、何か悪い事が怒ったら怖いという考えが出てしまったので手を付けられずにいました。
また、棚の下に仕舞われていた2体はともかく、じいちゃんが棚に飾っていた “仏像” は飾っていた理由がわからないので特に手がつけられませんでした。
見た目が気に入っていただけなのか、何か他に理由があって飾っていたのかがわかりません。
ボクのじいちゃんは登山が趣味だったので、もしかしたら仲間内の誰かを弔う意味などがあったらといろいろと想像が膨らんでしまいました。
一度人形供養のようなものに出してみようかともおもったのですが、その業者はぬいぐるみなどしか受け付けておらず、費用も5000円となかなかだったのでやめました。
じいちゃんが亡くなったから十数年経ちますが、その仏像は未だに処分できずにダンボールに丁寧に仕舞って押し入れの中に入れてあります。
じいちゃんが生きているうちに聞いておけば良かった、と今でも後悔しています。
処分に困ったモノ②:開かずの金庫(結構大きめ)
じいちゃんの家の押し入れの中を片付けていたらかなり大きな金庫が出てきました。
高さが80cm近くあって、動かそうとしてもピクリとも動きません。100kg以上は軽くありそうな大型の金庫です。
この金庫は母も小さな頃に見た記憶しかないらしく、ダイアルの番号はもちろん鍵自体も見当たりません。
その為、中に何か入っているのか、もう空になっているのかもわかりません。
鍵屋さんに依頼しようかともおもいましたが、知り合いが同じく実家の金庫を業者さんに開けてもらったところ出張費込みで2万円近く掛かったと聞いてやめてしまいました。
お金を払って中身が空っぽだったらたまりません。
また、金庫自体の処分にもすごくお金が掛かる事がわかりました。
なんでも、金庫は外側こそ金属ですが、中身は発砲コンクリートというものが詰まっている事が多いらしく、処分に手間と費用が掛かるそうです。
知り合いが高さ30センチほどの家庭用金庫を処分した際には鍵屋さんに処分費として3万円払ったと聞きました。
高さ30cmほどの金庫で3万円も掛かるんではじいちゃんの80cm近くある大きな金庫はいくら請求されるのか、当然中に詰まっているコンクリートの量も相当です。
金庫は開けるにも、処分するにも高額な費用が掛かるんだと知りました。
不要な金庫は生前に処分した方が良いと考える理由
金庫の処分費用は絶対に掛かってしまうのでしかたがありませんが、金庫の解錠に掛かる費用は生前なら不要な場合が多いです。
ボクは見つける事ができませんでしたが、じいちゃんはダイヤルの番号と鍵をどこかに仕舞ってあったハズです。
金庫の中身が空な事を確認できるだけでも、金庫の処分は少しハードルが下がるとおもいます。
また、鍵があれば金庫として利用できる可能性もあります。
ただ、古い耐火金庫は耐火能力も低くなっているらしく、”耐火金庫” としては機能しないそうです。
じいちゃんが元気なうちに金庫の番号を聞いて、一緒の中身の片付けができていれば、と今でも後悔しています。
じいちゃんの金庫は発見から十数年経った今でも、処分できないまま押し入れの中に入たままです。
今は使ってない古い金庫があるご家庭も多いとおもいます、もしもの時を考え、もう使う予定がないのならどんどん処分してしまった方が良いかもしれませんね。
最低でも中身の有無はご家族に伝えておいた方が良いとおもいます。
これが不要な金庫の処分について生前に対応しておく事をおすすめする理由です。
処分に困ったモノ③:大量のぬいぐるみ&編みぐるみ
ばあちゃんが趣味で作ったぬいぐるみと編みぐるみが居間に置かれた飾り棚にパンパンに詰め込まれて飾ってありました。
飾り棚に入っているというとキレイに飾られている印象があるかもしれませんが、使わなくなったガラス扉の食器棚を飾り棚代わりにして、隙間なくぎゅうぎゅうに詰められていた感じです。
“ぬいぐるみ&編みぐるみ” を作っていたのは60代ぐらいの時だったらしく、かなり古いものだったので “虫食い” や “黄ばみ” で結構ボロボロになっていました。
大きいものは全高50cmぐらいあり、小さなものでも全高20cmぐらいはある全体的に大きめのモノが、軽く50体以上は飾られていました。
特定のキャラクターという訳ではなく、クマ、ウサギ、ネコをキャラクター化したものがほとんどで、正直ばあちゃんが亡くなった後は飾り続ける気にはならなかったけど、処分もし辛いので悩みました。
ぬいぐるみの処分で人形供養に出すとなかなかの費用が掛かる
超有名なキャラクターの新品のぬいぐるみなら貰い手もいるかもしれませんが、手作りの20年近く棚に入れられてすっかり黄ばんだぬいぐるみは処分するしかありません。
母にとっておきたいヌイグルミがあるか聞きましたが、ぬいぐるみ自体に興味もなく、ばあちゃんがぬいぐるみを作っていたのも母が家を出た後で、特に思い入れもなかったらしく「全部いらない」と言われました。
処分する事は決まりましたが、ぬいぐるみの処分は普通のゴミを捨てるようにはいきません。
昔から「目のあるものは供養」と聞いて育ったので、動物のぬいぐるみもゴミ袋に詰めて出すには気が引けます。
気にしない人にはわからない感覚だとおもいます。
“どちらが正しい” とか “どうするべき” と言うわけではなく、”ボクが気にするから”というだけの理由です。
人形供養を調べてみると、80サイズのダンボール箱1箱で5000円でした。
ばあちゃんの作っていたぬいぐるみは大きめだったので詰め込んでも1箱に3体ほどしか入りません。
3体で5000円も掛かるんでは50体では8万円以上掛かってしまいます。
結局、金額の点から “人形供養” は諦めて、知り合いのおばあちゃんに教えて貰った方法で処分しました。
うちのばあちゃんのように趣味で自作のぬいぐるみを作っている人や、UFOキャッチャーの景品でとった大量のぬいぐるみが家にある人もいるとおもいますが、ぬいぐるみの処分に気を使う人もいるということを知っておいてもらえると助かります。
大事なモノなら大切にとっておけば良いですが、もう思い入れもなく、面倒で処分していないだけのぬいぐるみがあったら、人任せにせずご自分で処分することをオススメします。
まとめ
祖父母が亡くなった後、介護で気を張っていた母は燃え尽きた状態になってしまい、ボクが代わりに片付けをしました。
結果、片付けはとてもスムーズに進みましたが、今回記事にまとめたような “処分がし辛い”、”処分ができない” が沢山でてきました。
そして、それらは金庫を除いて、祖父母が元気なうちなら難なく処分できたいた可能性があります。
「気にしなければいい」という考えの人もいるとおもいますし、ボクのように気にしてしまう人もいるとおもいます。
どうしたら良いかわからないものが出てきても本人に聞く事ができないと言うのは対処法が見つからず、どこかで無理矢理見切りをつけるしかないように感じます。
ぬいぐるみは場所と金額の関係上、妥協した形で処分しましたが、仏像に関しては未だに決断できずにいます。
もしもの時はいつくるかわかりません。趣味で集めていたもので、ボクのように残された家族に大きな負担がかかる可能性もあります。
家族が判断に困りそうなもので、もう必要がないものはどんどん処分する事をオススメします。
また、自分が亡くなった後も持ち続けて欲しいものなどは、その物語もあわせて家族に話しておくと残された家族が困らなくて住む済むとおもいます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。 にわけもの